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歴代の韓国大統領がたどった数々の「悲劇」 暗殺に亡命、弾劾後に逮捕・投獄も

J-CASTニュース / 2024年12月9日 12時10分

歴代の韓国大統領がたどった数々の「悲劇」 暗殺に亡命、弾劾後に逮捕・投獄も

かつて韓国大統領府が置かれていた青瓦台

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は今後、どうなるのか。2024年12月7日に韓国国会で、大統領の弾劾訴追案が採決されたが与党議員の大半が投票せず廃案となり、ひとまずは職にとどまる。しかし野党「共に民主党」は、近日中に再び弾劾案を提出する構えだ。

また韓国の検察は、尹大統領を内乱罪の疑いで捜査を始めているという。最高刑は死刑で、大統領の免責特権が及ばない。これまでの韓国の大統領経験者は、任期中の暗殺や亡命、退任後の逮捕、有罪判決と厳しい運命に見舞われた例が少なくない。

弾劾された2人の大統領

韓国の歴代大統領のなかで、実際に弾劾された人物が2人いる。

1人は、朴槿恵(パク・クネ)氏だ。2013年から大統領を務めたが、友人の女を国政に関与させたとして16年12月に弾劾訴追され、翌17年3月に失職した。その後、収賄の罪などで懲役22年の実刑判決が確定し、収監された。だが心身の不調をたびたび訴えていたこともあり、21年12月、赦免されている。

もう1人は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏。こちらは最終的に、憲法裁判所が弾劾訴追を棄却し、罷免を免れた。ところが退任後の09年、盧氏は自ら命を絶った。不正資金疑惑で検察に取り調べを受けていた時期だった。

盧氏の後任となった李明博(イ・ミョンバク)氏は、退任後の18年に収賄などの容疑で逮捕・起訴され、20年に懲役17年の実刑が確定。22年末に本人の健康状態の悪化などを理由に特別赦免、残りの刑期を免除された。

44年前に戒厳令を出した人物

歴史を振り返ると、初代大統領の李承晩(イ・スンマン)氏は在任中に亡命、3代目の朴正煕(パク・チョンヒ)氏は在任中に暗殺という悲劇にみまわれた。

5代目の全斗煥(チョン・ドゥファン)氏と6代目の盧泰愚(ノ・テウ)氏は、退任後の1995年に逮捕された。79年の粛軍クーデターと80年の光州事件での反乱・内乱罪容疑、在任中の収賄容疑だった。裁判では最終的に、全氏は無期懲役、盧氏は懲役12年の刑が確定した(いずれも97年に特別赦免)。

なお、尹大統領の戒厳令の宣言は、80年以来44年ぶりだった。その時に発令したのは、軍の実権を握っていた全氏。これにより光州市で学生と軍が衝突し、市民の間で多数の死傷者を出した光州事件につながっていったのだ。

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