世田谷一家殺害事件、犯人は２階浴室窓から出入りか…発生２４年で警視庁が初めて見解

犯人が出入りしたと推定される浴室の窓と落下した網戸（警視庁提供）

　東京都世田谷区の民家で会社員宮沢みきおさん（当時４４歳）一家４人が殺害されてから今月３０日で２４年となるのを前に、警視庁は１０日、犯人が２階浴室の窓から侵入・逃走した可能性が高いとする見解を初めて明らかにし、改めて情報提供を呼びかけた。

　事件は２０００年１２月３０日夜、世田谷区上祖師谷の宮沢さん宅で発生。みきおさんと妻の泰子さん（同４１歳）、長女にいなちゃん（同８歳）、長男礼君（同６歳）が刃物で刺されるなどして殺害された。

　警視庁幹部によると、発生翌朝の事件発覚当時、１階の玄関は施錠されていたが、２階浴室の窓（高さ約３・４メートル）は鍵がかかっておらず、網戸が隣接する公園の敷地内に落ちていた。

　警視庁は再現実験の結果、犯人が住宅の外壁から約１メートル離れた公園のフェンス（高さ約１・８メートル）をよじ登り、浴室の窓から侵入・逃走したとみている。

　室内からは犯人の男のＤＮＡ型と指紋が検出され、血液型はＡ型と判明している。警視庁は延べ計約２９万５０００人の捜査員を投入し、計１万４５８７件（１０日現在）の情報が寄せられたが、事件は未解決のままだ。情報提供は成城署（０３・３４８２・０１１０）へ。