１９４キロ死亡事故、大分地検が控訴…当時少年の被告に１審は懲役８年判決

大分地検

　大分市で２０２１年、時速１９４キロで乗用車を走行させて死亡事故を起こし、自動車運転死傷行為処罰法違反（危険運転致死）に問われた元少年（２３）に対し、危険運転を認めて懲役８年（求刑・懲役１２年）とした１審・大分地裁の裁判員裁判判決について、大分地検は１２日、福岡高裁に控訴した。

　公判では、元少年の運転が、危険運転致死の要件のうち〈１〉「制御困難な高速度」〈２〉「妨害する目的で通行中の車に接近」に該当するかどうかが争点となった。

　地裁判決は〈１〉について、「わずかな操作ミスで事故が起きる速度だった」とする検察側の主張を認め、危険運転と判断。〈２〉は「被害者の車の通行を妨げることを積極的に意図していたとは認められない」として退けた。

　判決によると、元少年は１９歳だった２１年２月９日深夜、同市の県道交差点で、１９４キロで乗用車を走行させ、対向車線から右折してきた同市の会社員、小柳憲さん（当時５０歳）の車に衝突し、死亡させた。