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紀州のドン・ファン元妻、無罪…「誤って致死量を摂取した可能性がないとは言い切れない」

読売新聞 / 2024年12月12日 18時36分

判決を聞き、ハンカチで涙を拭う須藤被告(イラスト 竹本佐治)

 和歌山県田辺市の資産家で「紀州のドン・ファン」と呼ばれた会社経営者野崎幸助さん(当時77歳)に覚醒剤を摂取させて殺害したとして、殺人罪などに問われた元妻、須藤早貴被告(28)の裁判員裁判の判決で、和歌山地裁(福島恵子裁判長)は12日、無罪(求刑・無期懲役)を言い渡した。

 主な争点は、野崎さんが殺されたかどうか(事件性)と、殺害されたとして須藤被告が犯人かどうか(犯人性)だった。

 判決では、野崎さんは人脈が広く、覚醒剤の入手が可能だったとし、何らかのきっかけで覚醒剤の効果に関心を抱き、誤って致死量を摂取した可能性がないとは言い切れないとした。

 被告が野崎さん死亡時に2人きりで、多額の遺産相続という殺害の動機もあったと認めたが、「被告が殺害したと推認するには足りない」と判断した。

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