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尹大統領、戒厳令は北朝鮮からハッキング受けたのに選管が調査拒否したためと説明…選管「事実と異なるか誇張したもの」

読売新聞 / 2024年12月12日 19時8分

12日、ソウルの大統領府で談話を発表する尹大統領=AP

 【ソウル=小池和樹】韓国の尹錫悦ユンソンニョル大統領は12日午前、国民に向けた談話を出し、昨年後半にソウル近郊の選挙管理委員会に北朝鮮のハッキングがあったにもかかわらず、選管が情報機関・国家情報院の調査を拒否したと語った。選管のシステム点検が戒厳令宣布の目的の一つで「内乱罪にはあたらない」と主張した。

 尹氏によると北朝鮮のハッキング攻撃後、国情院は選管の電算システム機器の一部を点検した。尹氏は「いくらでもデータ操作が可能でありファイアウォール(防壁)がないも同然だった。国情院の報告を受け衝撃を受けた」と話した。選管は司法府関係者が委員を務めているため、令状による捜索などの強制捜査はできず、今回、「(金龍顕キムヨンヒョン・前)国防相に選管の電算システムを点検するよう指示した」という。

 野党が大勝した4月の総選挙前に(システムの)改善を要求したが、どうなったか不明のままという。

 韓国紙・中央日報は昨年5月、中央選管が過去2年間に7回、北朝鮮のハッカー集団からと疑われる攻撃を受けたと報じていた。国情院は昨年10月、北朝鮮のハッキング組織が使う手法で選管システムを点検した結果、架空の有権者登録や開票結果の変更をすることができたと発表した。

 中央選管は12日、「事実と異なるか誇張したものだ」と談話に反発した。

 尹氏の国民向け談話は戒厳令宣布から4回目。「(野党が国会で)弾劾だんがいしようが、捜査しようが、堂々と立ち向かう」と約30分にわたって持論を語り、政局の混乱を正面突破で乗り切る構えを見せた。

 戒厳令の宣布を考えるきっかけは、左派系最大野党「共に民主党」が、国政をマヒさせる政治攻勢の一環として、野党側の不正を調べるソウル中央地検検事長や監査院長を弾劾すると言った時だったと振り返った。

 「戒厳の形を借りて昨今の危機状況を国民に訴える」ことが狙いだったため、国会と選管に投入された戒厳兵は「秩序維持に必要な少数の兵力だけ」だったと力説した。大統領の非常戒厳は「司法審査の対象にならない統治行為だ」と強調し、弾劾審判になれば法廷で争う姿勢を示した。

 「共に民主党」の金民錫キムミンソク最高委員は、尹氏の談話を「極端な妄想で国民への宣戦布告だ」と批判し、弾劾訴追案可決を目指す考えを強調した。

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