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今年の科学10大ニュースに高知大などの研究…藻類「窒素固定」機能の発見

読売新聞 / 2024年12月13日 4時0分

高知大の萩野さんが培養に成功した藻の仲間「ビゲロイ」。2μmは1000分の2ミリ。藻の中に見える丸い部分が空気中の窒素を取り込める細胞内小器官(萩野さん提供)

 【ワシントン=冨山優介】科学誌サイエンスは今年の科学10大ニュースの一つに、藻類が窒素をアンモニアに変換する「窒素固定」の機能を持つことを発見した、高知大など日米研究チームの成果を選んだ。

 チームは4月、藻類の一部は、窒素固定ができる特殊な細胞内小器官「ニトロプラスト」を持つことを同誌で発表。動植物を含む真核生物で窒素固定ができることを初めて明らかにした。

 大気に多く含まれる窒素は化学反応しにくい性質を持つが、一部の微生物は窒素固定ができ、化学反応しやすい窒素化合物に変換する。窒素化合物の中でもアンモニアは土を肥やす重要な成分で、同誌は「ニトロプラストを持ち、豊かに育つ作物が生まれる可能性を示唆する」と講評した。

 チームの萩野恭子・高知大特任講師(微古生物学)(52)は「自然科学の前進に役立ったという評価をうれしく思う。今後、藻類とニトロプラストがどのように進化したのか、その過程を調べたい」と話した。

 今年の最も優れた研究成果「ブレイクスルー・オブ・ザ・イヤー」には、臨床試験でHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の感染を予防する高い効果を示した薬レナカパビルを選んだ。

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