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衆院政倫理審に萩生田光一氏ら不記載全15人出席へ…自民内で「もう差別的に扱わない」見方も

読売新聞 / 2024年12月12日 22時49分

萩生田光一氏(11月11日)

 自民党派閥の「政治とカネ」の問題を巡り、自民は12日、旧安倍派の萩生田光一・元政調会長ら政治資金収支報告書に不記載のあった15人全員が衆院政治倫理審査会に出席する方針を野党に伝えた。自民執行部が、萩生田氏らが提示した衆院政倫審の年内開催などの条件を受け入れたことで「全員出席」が実現した。

 衆院政倫審の与党筆頭幹事を務める自民の村井英樹氏は12日、国会内で立憲民主党の寺田学・野党筆頭幹事と対応を協議した。村井氏は協議後、「来週中に15人の審査を行う前提で話をした」と明かした。開催日などは13日の幹事会で議論する。

 15人は萩生田氏のほか、稲田朋美・元防衛相や福田達夫幹事長代行ら旧安倍派の13人と、平沢勝栄・元復興相ら旧二階派の2人だ。15人は12日に審査申出書を提出した。審査は公開で行われる方向だ。

 衆院政倫審を巡り、旧安倍派内では、11月末頃まで出席に否定的な意見が大勢だった。「出席意向」を表明しても開催が大きくずれ込み、問題が引き延ばされる可能性があったためだ。野党が再出席などの要求を強めれば、「執行部が応じるのでは」(中堅)との不信感もあった。

 旧安倍派の中堅・若手の間では、人事面の冷遇などで不満がくすぶっていた。このため、党関係者によると、萩生田氏は11日、党本部で森山幹事長らと会談し、出席に向けて〈1〉衆院政倫審の年内開催〈2〉問題の「年内決着」〈3〉人事の正常化――の3条件を提示し、合意を取り付けた。

 旧安倍派の関係者は「政倫審への全員出席で、落選者も含めてもう差別的には扱わない、という確認だ」と解説する。ただ、今回の合意事項が確実に履行されるかは野党次第の側面もあり、「ゴールポストは動かされるのでは」と不安視する向きもある。

 一方、参院政倫審を巡っては、与野党が12日、旧安倍派の山谷えり子参院議員ら4人が公開で出席する方針を確認した。開催は18日になる見通しだ。非公開での出席を希望する議員も23人おり、自民は公開での開催が可能かどうか調整を進めている。

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