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クリスマスケーキ値上げの波、客離れ防ごうと各社工夫…デコレーション削減・小型化も「消費者の視線は厳しい」

読売新聞 / 2024年12月13日 20時38分

 イチゴや鶏卵など原材料高が続き、クリスマスケーキの値上げが相次いでいる。洋菓子業界はかき入れ時だが、客離れを防ごうと、サイズの小さいケーキに主力商品を移したり、デコレーションを大幅に減らしたケーキを展開したりするなど、工夫を凝らしている。

 銀座コージーコーナーは、カカオ豆の高騰などを受け、チョコレートを使用したホールケーキ4商品を3~10%値上げした。人気の「クリスマスショコラ」はこれまで5号(直径15センチ、5~6人用)と6号(18センチ、7~8人用)の2サイズだったが、今年から4号(12センチ、3~4人用)を加えた。5号より400円安く、担当者は「少しでも手に取りやすくした」と話す。

 一方で売れ筋の「いちごサンドショート」(5号)は税込み4500円と価格を据え置いた。前年は400円値上げしたが、今年は原材料の仕入れ先変更などで対応した。担当者は「価格に対する消費者の視線は厳しい」と振り返る。

 帝国データバンクによると、今年のクリスマスケーキ(5号)の平均価格は、前年比3・4%(149円)高い4561円。客離れを警戒して価格を据え置く企業が多く、前年より値上げ幅は抑えられたが、物価高が本格化する前の2021年(3862円)からは約700円高くなっている。

 不二家はホールケーキ12種類を約2%値上げする。このため通常は行っていない、1人分に切り分けたカットケーキの予約販売を期間限定で受け付け、消費者の節約志向に応える。

 デコレーションを減らしたシンプルなケーキも注目されている。ローソンは昨年、「DIYケーキ」と銘打った商品を売り出した。外見はスポンジと生クリームだけで、イチゴやチョコレートはのっていない。自分で果物などを用意し、飾り付けを楽しめるという発想が受けた。今年は6号を2560円で販売する。

 昨年好評だったため、今年はロールケーキ版(2400円)もラインアップに加えた。担当者は「節約したいが、一からケーキを作るのは難しいという人を呼び込めれば」と期待する。

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