生成ＡＩ主要６社、安全対策は全社「Ｃ」以下…最低はメタの「Ｆ」

　【ニューヨーク＝小林泰裕】米国の非営利団体「フューチャー・オブ・ライフ・インスティテュート」は１１日、生成ＡＩ（人工知能）の開発主要６社について、安全対策を評価する報告書を発表した。６社全てに対策の不備があるとし、「ＡＩを人間の制御下に置くための適切な戦略を取っていない」と批判した。

　対話型ＡＩサービス「チャットＧＰＴ」を開発したオープンＡＩやグーグルのＡＩ開発部門のグーグルディープマインド、メタ（旧フェイスブック）のほか、アマゾン・ドット・コムが出資するアンソロピック、イーロン・マスク氏が率いるｘＡＩ、中国のジープーＡＩが評価対象となった。

　同団体が設定したＡ～Ｆのうち、安全対策についての評価が高いＡやＢに該当した企業はなく、アンソロピックがＣ、それ以外の５社はＤまたはＦだった。

　また、６社について、著作権侵害や誤情報の拡散など、ＡＩの不正利用を防ぐ対策が適切に実施されていないとし、外部の有識者による検証を受ける必要性があると指摘した。

　同団体は昨年３月、高性能なＡＩ開発の一時停止を求める署名活動をオンラインで始め、３万人超から署名を集めている。