山梨学院大、「量より質」の練習で箱根路シード狙う…大崎悟史新監督「たやすくないが可能性ある」

山梨学院大の阿部紘也

　来年１月２、３日の第１０１回東京箱根間往復大学駅伝競走（箱根駅伝＝読売新聞社共催）に向け、選手たちの調整は最終段階に入った。東京・大手町の読売新聞社前から神奈川・芦ノ湖までの往復１０区間、２１７・１キロをタスキでつなぐ２１チームを紹介する。

　山梨学院大は記念大会の前回、最下位の２３位に沈んだ。今季も苦戦が予想された中、予選会を３位で堂々突破し、関係者を驚かせた。

　２月にコーチから昇格した大崎悟史新監督は「量より質」の練習を重視。個別で行うジョグは１キロ４分半の最低基準を設ける一方、集団での練習を増やし、力を合わせて底上げを図った。

　その結果、各選手が着実に力を伸ばし、予選会チーム２番手の阿部紘也（１年）ら新戦力も台頭。村上大樹主将（４年）は「故障者が少なく、練習の積み重ねができている。選手層が厚くなった」と実感する。

　エース区間の２区はハーフマラソン１時間０分４６秒のジェームス・ムトゥク（３年）と、予選会個人２位のブライアン・キピエゴ（２年）が争う。１、３区は日本人エース格の平八重（ひらやえ）充希（３年）や村上が固め、流れをつかむ戦略を描く。

　目標はシード権獲得で、「たやすく行ける順位ではないが、可能性はある」と大崎監督。総合優勝３度の強豪復活へ、第一歩を刻む。（西口大地）