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辞意の韓国与党代表「良い道を探そうとしたができなかった」…尹大統領に警察など出頭要請

読売新聞 / 2024年12月16日 12時39分

尹大統領=ロイター

 【ソウル=小池和樹】韓国の憲法裁は16日午前、弾劾だんがい訴追案可決で職務停止となった尹錫悦ユンソンニョル大統領の弾劾審判の日程などを議論する裁判官会議を開き、審判手続きを本格的に開始した。これに関連して、保守系与党「国民の力」の韓東勲ハンドンフン代表は同日午前、党の混乱を招いた責任を取るなどとして辞意を表明した。

 憲法裁は、180日以内に審判を完了させると定められている。これまで弾劾審判を受けた韓国大統領は、左派の盧武鉉ノムヒョン氏と保守の朴槿恵パククネ氏の2人。盧氏は2か月後に棄却されて職務復帰したが、朴氏は罷免ひめんされた。2人は一度も弁論に出席しなかったが、尹氏は法廷で自ら弁論に臨む方針とされている。

 尹氏は12日に発表した国民向け談話で、3日夜に宣布した戒厳令について「大統領の高度な政治的判断だ」と適法性を強調しており、弾劾審判でもこうした主張を展開するとみられる。

 一方、「国民の力」の韓氏は国会内で記者会見を開き、党代表を辞任する考えを明らかにした。尹氏の弾劾訴追案可決後、党幹部らが一斉に辞職しており、「正常な任務遂行が不可能になった」と理由を説明した。「(尹氏の)弾劾ではなく、より良い道を探そうと努力したができなかった」とも語り、謝罪した。

 また、戒厳令を巡る捜査を行っている警察と、政府高官らを対象とする「高位公職者犯罪捜査庁(公捜庁)」などでつくる共同捜査本部は16日、尹氏に対して出頭要請を行うと発表した。出頭を要請する期日は18日。聯合ニュースによると、内乱などの容疑で事情聴取を行う方針だ。

 これとは別に、検察も15日、尹氏に対して出頭を要請したものの、尹氏は応じなかった。16日にも再び出頭を要請するとみられる。尹氏が出頭要請を拒否し続けた場合、捜査機関が裁判所に逮捕状を請求する可能性もある。

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