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東京地検特捜部検事、黙秘の社長を41日連続取り調べ「反社や」など暴言…最高検「不適正」

読売新聞 / 2024年12月17日 11時46分

検察庁

 2021年に東京地検特捜部が捜査した融資金詐欺事件を巡り、最高検が当時の特捜部検事の取り調べが「不適正」だったと認定していたことが関係者の話でわかった。検事は逮捕・勾留された会社社長の取り調べで「検察庁を敵視するってことは反社(反社会的勢力)や」などと述べており、最高検は侮辱的な内容が含まれると判断したという。

 事件では、特捜部が21年5~7月、再生可能エネルギー事業を巡って金融機関から融資金をだまし取ったなどとして、太陽光発電関連会社「テクノシステム」社長(50)を詐欺容疑などで逮捕・起訴した。被告の社長は現在、公判中で無罪を訴えている。

 関係者によると、取り調べを担当した検事は同5~7月、黙秘する被告を41日連続で取り調べ、「子供でもそんなことせんぞ」「たちの悪いヤクザの組長ぐらいやで」などと発言。被告側が地検や最高検に苦情を伝えて指導などを申し入れても、「黙秘を人のせいにするな」とどなりつけたとされる。

 被告側の申し入れを受け、最高検監察指導部は、取り調べの様子を録音・録画した記録などを基に調査。その結果、取り調べには侮辱的な内容が含まれており、不適正な点があると結論付けたという。

 この取り調べを巡っては、被告側が精神的苦痛を受けたとして国に損害賠償を求める民事訴訟を起こしているほか、検事を特別公務員暴行陵虐容疑で刑事告訴している。

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