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箱根路の運営管理車、「都の西北」から「1秒を削り出せ」「白バイを抜け!」まで…監督たちの熱い声がけとルール

読売新聞 / 2024年12月17日 14時29分

早稲田大学の名伯楽として知られた中村清監督(左)、今は運営管理車から監督が声をかける(右)

 第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)が2025年1月2、3日に行われる。「白バイを抜け!」(駒沢大・大八木弘明監督=現総監督)「1秒を削っていくぞ!」(東洋大・酒井俊幸監督)など――。箱根駅伝でおなじみの光景となっているのが、監督から選手への声かけだ。かつては大学名を書いたのぼりや幕をつけたジープ型車で、寒さよけのニット帽にダウンジャケットといった姿の監督が、拡声機を使って指示を出していた。

 その昔、早稲田大の中村清監督が、ここぞの場面で「都の西北」と校歌を歌ってランナーを後押ししたのは有名なエピソードだ。

 中村監督の時代は「伴走車」という名前で各チーム1台が走っていたが、「箱根駅伝90回記念誌」(関東学生陸上競技連盟)などによると、交通事情の悪化で関係車両を減らすために1990年の66回大会を最後に、伴走車は廃止され、各チームの監督・コーチが「監察車」に役員と分乗する方式に変更された。そして、2003年の79回大会から、走路の安全を確保するなどの目的で各チーム1台の「運営管理車」の伴走が認められるようになり、現在に至っている。

 運営管理車には、競技運営委員や走路管理員と呼ばれる運営係員とともに、各チームから監督またはコーチと補助員(主務など)が同乗して、マイクを使って声かけを行う。

 声をかけるポイントは決められており、いつでもどこでも声をかけていいわけではない。1キロ、3キロ、5キロ…残り3キロ、1キロ、などと決まっており、その時間も1分間程度とされている。集団走の時には車が順番に交代する。

 山下りの6区は、走者のスピードが出るため、安全面を考慮して運営管理車は山道では選手の後ろにはつかず、18キロの箱根湯本駅まで下った付近から合流することになっている。(デジタル編集部)

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