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ホンダと日産が経営統合へ協議、三菱自動車の合流も視野に…不安要素は「日産の経営状態」

読売新聞 / 2024年12月18日 10時42分

8月1日の記者会見で握手を交わすホンダの三部敏宏社長(右)と日産の内田誠社長

 ホンダと日産自動車が、経営統合に向けて協議していることが18日、わかった。両社が傘下に入る持ち株会社の設立を検討し、日産が筆頭株主となっている三菱自動車の合流も視野に入れる。実現すれば世界販売台数で3位の自動車グループが誕生する。米中新興メーカーの台頭で電気自動車(EV)などの開発・販売競争が激化しており、統合によって経営の効率を高める狙いがある。

 日産は18日午前、「当社とホンダ、三菱自動車は、各社の強みを持ち合い、将来的な協業について様々な検討を行っている」とのコメントを出した。ホンダも同様にコメントした。両社は近く覚書を結び、持ち株会社の設立時期や出資比率、首脳人事などの協議を進める。

 2023年の世界販売台数は、ホンダが398万台、日産が337万台、三菱自の78万台で、合計すると813万台に上る。1123万台のトヨタ自動車グループ、923万台の独フォルクスワーゲン(VW)グループに次ぐ規模となる。

 ホンダと日産は今年3月、EV開発などで協業を検討すると公表。8月にはEVの主要部品や車両に搭載するコンピューターを制御する基本ソフト(OS)の共通化といった具体的な協業内容を示し、枠組みへの三菱自の参画も発表していた。

 経営統合に踏み込む背景には、急速に台頭する米中勢の存在がある。米テスラや中国BYDは、EVや、ソフトウェアを更新して性能を高める次世代車「SDV」の開発で先行している。ホンダの三部敏宏社長は8月の記者会見で「個社でやると、彼らの背中をとらえることはできない」と危機感を示していた。

 統合すれば、互いに強みを持つ技術を持ち寄るだけでなく、次世代車の開発に必要な巨額投資を分担することができる。EV開発では、基幹部品である蓄電池の調達コストの削減が課題となっており、両社共通の電池を搭載すれば「量産効果」も期待される。

 ただ、統合に向けた不安要素は日産の経営状態だ。24年9月中間連結決算は、世界的な販売不振で最終利益が前年同期比9割減に落ち込み、9000人の人員削減といったリストラ策を策定している。持ち株会社の出資比率や投資負担を巡る協議が難航する恐れもある。

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