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カイロス2号機の打ち上げ失敗、スペースワンは「再挑戦を目指す」…想定の飛行経路が大幅にそれる

読売新聞 / 2024年12月18日 14時42分

「カイロス」2号機の打ち上げを見て歓声をあげる人たち(18日午前11時、和歌山県串本町で)=吉野拓也撮影

 宇宙関連の新興企業「スペースワン」(東京)の小型ロケット「カイロス」2号機の打ち上げ失敗について、同社は18日、想定の飛行経路が大幅にずれたため、発射約3分後に「飛行中断措置」を行ったと発表した。第1段エンジンの燃焼ノズルに異常が生じ、機体の姿勢が乱れたという。ロケットは第2段エンジンの燃焼中、機体を自律的に破壊するシステムが作動して爆発したとしている。

 今年3月に続き、2回連続の打ち上げ失敗となり、同日午後から記者会見した豊田正和社長は「ミッションが最後まで達成できず、おわび申し上げる」と陳謝。「一刻も早く原因を究明し、次の挑戦に臨みたい。スペースワンは失速することなく、まい進したい」と述べ、3回目の打ち上げを目指す考えを示した。

 同社の説明によると、機体の飛行中断措置が行われたのは、高度約100キロ・メートル以上の上空とみられる。カイロスは固体燃料を燃やして推進力を得るロケット。計画では、発射から約53分後に高度約500キロ・メートルの宇宙空間に達し、衛星を順次切り離すことになっていた。

 2号機には、民間企業や台湾の宇宙機関などの小型人工衛星5基が搭載されていた。衛星の軌道投入に成功すれば、民間企業のロケットでは国内初となり、注目されていた。

 初号機は今年3月13日に打ち上げられたが、約5秒後に爆発。燃料やエンジンに問題はなく、ロケットの推進力の設定に問題があったことがわかり、2号機では設定を見直す対策を講じていた。

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