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箱根駅伝「往路優勝トロフィー」、亡き伝統工芸士の弟子が初めて製作…テーマはパリ五輪

読売新聞 / 2024年12月18日 20時44分

 来年1月2、3日の第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)で、往路優勝校に贈られる伝統工芸「箱根寄木細工よせぎざいく」のトロフィーが18日、神奈川県箱根町でお披露目された。トロフィーを長年制作してきた伝統工芸士の金指勝悦かなざしかつひろさんの死去後、弟子たちが初めて一から手がけた作品となる。

 今回のトロフィーのテーマは「パリ五輪」。本体はエッフェル塔をイメージし、頂上には優勝カップを載せた。台座には、自然の木の色を生かして、フランス国旗などをデザインした。

 金指さんは2022年夏、翌年の99回大会を前に82歳で亡くなった。100回大会までのトロフィーが制作途中で残っており、金指さんの工房「金指ウッドクラフト」(箱根町)の弟子たちが、台座などを作って完成させた。金指さんは生前、制作する年の出来事や流行などからテーマを決めていたという。

 今回はテーマやデザイン全てを弟子たちが考えることになり、100回大会が終わった直後、金指さんの妻・ナナさん(66)が「平和の祭典・パリ五輪をテーマに」と提案。デザインは30~40歳代の弟子4人が話し合って決めた。弟子の一人でおいの金指雲流うんりゅうさん(46)が制作を担い、3月から約半年かけて完成させた。

 ナナさんは、「想像以上の出来。主人が亡くなった後もトロフィーを作り続けることができ、弟子たちも喜んでいる。伝統の寄木細工をつないでいきたい」と話している。

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