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中国の核弾頭「600発超」、4年で3倍…米国防総省「予測を上回る勢い」

読売新聞 / 2024年12月19日 0時0分

中国の国旗

 【ワシントン=阿部真司】米国防総省は18日、中国の軍事・安全保障に関する年次報告書を公表した。今年半ば時点で中国が保有する運用可能な核弾頭数は、昨年5月時点と比べ100発増の600発超と推計し、中国の核戦力の増強に危機感を示した。2030年には核弾頭数が1000発を超える可能性が高いと予測している。

 20年の報告書は保有数を200発台前半と見積もり、30年までに倍増するとみていた。当時からみて4年間で3倍となり、急速に保有数を増やした形となる。今回の報告書は「以前の予測を上回る勢い」と指摘した。

 中国は核弾頭保有数を明らかにしていないが、米露間の新戦略兵器削減条約(新START)が戦略核弾頭の配備上限としている1550発に中国が迫っている状況だ。報告書は「今後10年間、核戦力を急速に近代化、多様化させるだろう」との見通しを示した。

 中国は核兵器を搭載できる大陸間弾道弾(ICBM)のほか戦略爆撃機などの開発を進めており、報告書は「インド太平洋地域の標的にピンポイントで攻撃できることを示している」と指摘した。

 ウクライナを侵略するロシアに対し、武器の製造に必要となる精密工作機械などを中国が売却しているとして、「中国がロシアの軍需産業を強く支えている」との懸念を示した。ロシアのウクライナ侵略を教訓に、中国が武器の国産化を進めているとの見方も提示した。

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