金正恩氏、地方産業政策が不十分だったと「反省」…「人民たちに申し訳ないと思っていた」

北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記＝ロイター

　【ソウル＝仲川高志】朝鮮中央通信によると、北朝鮮の金正恩（キムジョンウン）朝鮮労働党総書記は２０日、平安南道（ピョンアンナムド）の工場の落成式で演説した。初代最高指導者の金日成（キムイルソン）主席の時代に遡って地方産業政策が不十分だったと反省の弁を述べた。

　金日成氏が演説で地方産業の推進をうたった１９６２年の「昌城（チャンソン）連席会議」から６０年以上たった今に至るまで、正恩氏は政策が徹底できていないと指摘した。原因については「地方産業政策を実行する事業が党や国家の事業として強力に展開されなかった」と断じた。

　地方経済の振興を目指す正恩氏は今年から１０年間、毎年地方の２０か所に地場産業の工場を新設する「地方発展２０×１０政策」を進めている。２０日に落成した工場もその一環だ。正恩氏は演説で「地方の人民たちにはいつも申し訳ないと思っていたが、多少気持ちが楽になった」とも語った。