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モサド元工作員「我々は偽の世界を作り上げた」…ヒズボラの通信機爆発「10年前から作戦開始」

読売新聞 / 2024年12月23日 19時0分

レバノン南西部サイダで、爆発が起きた携帯電話販売店に集まる兵士ら=9月18日、AP

 【エルサレム=福島利之】レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラのポケットベルや無線機を狙った9月の爆発事件を巡り、米CBSテレビは22日、イスラエルの対外情報機関モサドの元工作員2人が作戦の詳細を明かすインタビューを放映した。元工作員は「我々は偽の世界を作り上げた」と証言した。

 匿名で取材に応じた2人は、事件で主導的な役割を担い、最近になって退官した。インタビューによると、モサドが作戦を開始したのは10年前。まずは爆発物を仕掛けた無線機1万6000個をヒズボラに売却した。次いで、ヒズボラが台湾の会社からポケベルを購入したとの情報をつかみ、2022年から「ポケベル作戦」に着手した。

 ハンガリーにダミー会社を設立し、台湾の会社から製品を仕入れ、形を一回り大きくして爆発物を仕込んだ。ヒズボラと取引した台湾の会社の女性販売員も雇い、広告の動画も制作し、1回分は改良品として無償提供していた。ヒズボラは、今年9月までに5000個を所有したという。

 元工作員は「イスラエル国民が殺害されないよう自衛しなくてはならない」と語り、作戦を正当化した。

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