斎藤元彦知事のパワハラ疑惑、きょう午後の百条委で最後の証人尋問…片山安孝前副知事も

斎藤元彦知事（１３日）

　兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を内部告発された問題で、疑惑を調査する県議会の百条委員会は２５日午後、斎藤氏と片山安孝・前副知事への証人尋問を行う。過去の証人尋問で、斎藤氏と県幹部で証言が食い違った部分などについて質疑するとみられる。証人尋問はこれで最後の予定で、百条委は来年２月中旬をめどに調査報告書をとりまとめる。

　斎藤氏への証人尋問はこれまで８、９月に計２回実施された。知事に再選されてからは、今回が初となる。

　県の内部告発への対応を巡っては、告発した男性職員（７月に死亡）の内部調査の責任者だった井ノ本知明・前総務部長が、公益通報としての調査結果が出るまで職員の処分を待つよう斎藤氏に進言したと証言した。一方で、斎藤氏はこれを否定している。

　斎藤氏の側近だった小橋浩一・前理事も、斎藤氏が告発内容を「うそ八百」と指摘した３月下旬の記者会見の直後、第三者委員会による調査を進言したとした。しかし、斎藤氏は「記憶はない。人事課の調査で十分という話になったと思う」と証言している。

　パワハラ疑惑については、斎藤氏は机をたたいて叱責（しっせき）したり、付箋を投げたりする行為は認めたが、「（パワハラかどうかは）百条委が認定することだ」などとした。

　問題を巡っては、男性職員が３月、一部の報道機関などに告発文書を送付。４月には県の公益通報制度を利用し、ほぼ同じ内容を通報した。県は５月、「（文書は）核心的な部分が事実ではない」として、男性職員を停職３か月の懲戒処分とした。