ＪＡＬにサイバー攻撃、一部の国内線に３０分以上の遅れ…ＤＤｏＳ攻撃か

羽田空港の日本航空のカウンターに並ぶ人たち（２６日午前）＝武藤要撮影

　２６日午前７時２４分頃、日本航空のネットワーク機器が外部からサイバー攻撃を受け、社外システムとの通信に不具合が発生した。攻撃で障害の起きたルーター（ネットワーク接続装置）を特定し、１時間半後に一時的に遮断したが、国内各空港での搭乗に伴う荷物の預かりなどに支障が生じた。

　日航によると、正午現在、少なくとも国内線７５便が３０分以上の遅延、国際線にも遅れが出ている。運航の安全性に影響はないという。

　捜査関係者によると、日航は２６日朝、大量のデータを送りつけて通信機能をまひさせる「ＤＤｏＳ（ディードス）攻撃」を受けたと警視庁に相談した。警視庁は同社から詳しい経緯を確認するとともに、攻撃者の特定を進める。

　冬休みの旅行客らで混雑する東京・羽田空港の出発ロビーでは一時、日航の自動手荷物預け機も使えなくなったといい、運航状況を確認する利用客らがカウンターに列を作った。

　家族で北海道釧路市に帰省予定の神奈川県秦野市の会社員（４１）は「ただでさえ帰省ラッシュで混雑しているのにサイバー攻撃があるなんて。無事に飛行機が飛んでくれればいいけど」と心配していた。