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佐藤VS鈴木、プライドかけた草野球…企画した栃木・佐野市は「佐野の藤原氏が佐藤の由来」説で町おこし

読売新聞 / 2024年12月26日 12時15分

「佐藤の会」の旗を前に、熱戦を誓う佐野市役所職員の佐藤さん(右)と鈴木さん

 全国で最多とされる佐藤姓ゆかりの地である栃木県佐野市で来年3月、「佐藤さん」と、次に多い「鈴木さん」を集めたチームによる野球大会が開催される。市が地域活性化のイベントとして企画し、「名字のプライドをかけ、一球入魂できる『佐藤さん』『鈴木さん』をお待ちしています」と、参加者を募集している。

 佐野市によると、平安時代に平将門の乱を鎮めた藤原秀郷の子孫が、「佐野の藤原氏」の意味で佐藤を名乗ったのが由来という説がある。

 市は、この説を町おこしに生かそうと2020年3月に「佐藤の会」を発足。全国に4000人近い会員がいて、語呂合わせで3月10日を「佐藤の日」とし、オンライン交流会やトークイベントを開催。「鈴木さん」のルーツとされる和歌山県海南市とも交流を重ねてきた。

 野球大会は、市総合戦略推進室が「鈴木さんと交流を深める中、全国最多の『佐藤さん』としてのプライドを示したい」と企画。試合は、「佐藤の日」前日の3月9日午後0時45分から、市内の野球場で実施する。軟式球を使い、七回までで延長やコールドはない。

 監督は、西武などで活躍したG.G.佐藤さん(46)、イチロー(本名・鈴木一朗)さんのものまねで知られるニッチローさん(46)が務める。スコアボードは佐藤と鈴木の姓が並び、場内アナウンスも、佐藤姓のフリーアナウンサーが行う。

 市役所内はすでに機運が高まっている。保育課の佐藤瑞希さん(24)が「佐藤が圧倒して勝つ」と話すと、農政課の鈴木智弥さん(26)は「全国の鈴木の力を合わせて、巨大勢力の佐藤に勝ちたい」と火花を散らした。

 募集は来年1月19日までで、条件は18歳以上で姓が佐藤か鈴木であること。参加費が7000円かかる。両チーム11人を募集しており、応募が上回った場合は、野球歴などを勘案して選抜し、同月24日までに当落を伝える。応募フォームで申し込める。問い合わせは市総合戦略推進室(0283・20・3012)へ。

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