「バイアス」「ハルシネーション」など生成AIの特徴を理解させる…文科省、小中高校向けの指針を改定
読売新聞 / 2024年12月26日 21時31分
文部科学省は26日、小中高校向けの生成AI(人工知能)取り扱いガイドライン(指針)を改訂し、全国の教育委員会に通知した。学習場面では「リスクや懸念に対策を講じた上で利用を検討すべきだ」とし、特に小学生の直接使用には「より慎重な見極めが必要だ」と明記した。
文科省は改訂指針について、生成AI利用を「一律に禁止したり、義務付けたりするものではない」と位置付けた。その上で、「吟味した上で利活用すべきで、利活用することが目的であってはならない」と強調。具体的には、実在しない事柄を事実のように回答する「ハルシネーション(幻覚)」や「バイアス(偏見)」などの生成AIの特徴を児童生徒に理解させた上で、教育活動で使えるかどうかを見極めることが重要だと指摘した。
児童生徒の不適切な使い方も例示し、情報モラルを十分に身に付けていない段階で自由に使うことや、AIが生成したリポートや小論文などを、自分の成果物としてコンクールに応募することなどを挙げた。
一方、働き方改革のため教職員が校務で活用するのは「有用だ」とした。授業の準備や、学級便りのたたき台の作成などを列挙した。
指針は昨年7月、「暫定版」として公表された。生成AI利用の方向性について、暫定版は「限定的な利用から始める」としていたが、改訂指針では消えた。文科省は「学校現場が生成AIの適切な利用を実現するための参考資料としてほしい」としている。
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