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ここに転職してよかった!「転職者が成長し、評価される企業ランキング」 ポイントはやりたことをやらせる文化

J-CASTニュース / 2024年12月26日 20時7分

ここに転職してよかった!「転職者が成長し、評価される企業ランキング」 ポイントはやりたことをやらせる文化

さあ、転職先で頑張るぞ(写真はイメージ)

転職を考えるきっかけとして「成長できる環境で働きたい」という人が増えている。

そんななか、就職・転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワーク(東京都渋谷区)が2024年12月19日、「転職者が成長し、評価される企業ランキング」を発表した。

どんな企業風土、成長育成制度を持っている会社が転職者から高い評価を得られるのか、担当者に聞いた。

コンサルとシステム開発で、上位20社中14社を独占

OpenWorkは、社会人の会員ユーザーが勤め先の企業の情報を投稿する国内最大規模のクチコミサイト。会員数は約680万人(2024年11月時点)という。企業の評価を「待遇面の満足度」「社員の士気」「風通しの良さ」「社員の相互尊重」「20代成長環境」などの8つの指標を5段階で評価している。

今回の調査では、中途入社者を対象に「20代成長環境」と「人事評価の適正感」(各5点満点)の合計スコアを集計。2020年以降に投稿された18万7174件を分析して企業をランキング化した。

その結果、1位にマッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社、2位にローランド・ベルガー、3位にA.T.カーニーと、トップ3は外資系コンサル会社が独占。4位にプルデンシャル生命保険、5位に金融機関に特化したシステム開発会社シンプレクス。

6位にコンサル会社M&Aキャピタルパートナーズ。7位にボストン・コンサルティング・グループ、8位に情報システムのフューチャー、9位にシステム開発のサーバーワークス、10位にコンサル会社の日本M&Aセンターとなった【図表】。

上位20社7社をコンサル会社が占める結果となった。また、コンサル会社と並んで、システム開発会社も上位20社中7社を占めている。

「Progress or Out」(成長するか、退職するか)を掲げるA.T.カーニー

J‐CASTニュースBiz編集部は、調査を行なったオープンワーク広報担当者に話を聞いた。

――なぜ、コンサル会社が上位20社に7社もランクインしているのでしょうか。それほど社員の教育システムが充実しているということでしょうか。

広報担当者 コンサル会社の中途入社者によるクチコミからは、豊富な教育機会や研修プログラムが提供されていることや、特に若手社員のモチベーションをサポートする教育環境を評価する声が多く見られました。

転職者にとっては新しいスキルや知識を効率的に習得できるし、会社側からみると、早期の活躍が期待できるキャリアサポート手段となっています。たとえば、こんなクチコミが見られます。

A.T.カーニー「Progress or Out(成長するか、退職するか)を掲げている通り、個が成長できる環境と機会は整っている。コンサルタントのベーシックなスキルを育成するための研修が定期的に開かれ、研修動画もアーカイブされているため、いつでも見ることができる」(コンサルタント)

ボストン・コンサルティング・グループ合同会社「キャリアアドバイザーの上司が一緒にどうすれば成長できるか相談に乗ってくれる。人の成長をとても重視していて、オフィス全体で研修や教育が盛ん。客観的に自分の課題を認識し改善することが求められる」(コンサルタント)

ローランド・ベルガー「新卒であろうと中途であろうと1年目から重要なロールを任されることが多く、成長速度はかなり高い。また、『上から指示を出して若手はその通りの動く』という文化ではなく、『自分でまず考えてから、上にぶつけてみる』文化が強い」(コンサルタント)

マッキンゼー・アンド・カンパニー「人の成長にかなり注力している会社。定期的に実施されるグローバル研修、日本支社独自のコンサルスキル研修、プロジェクトメンバーが相互に成長に向けたフィードバックをし合う仕組みなど、よくできた仕組み・豊富なリソースを投入しており、結果としてコンサルタントの成長スピードは早い。特に若手に関して」(コンサルタント)

手を上げた人に任せる文化があり、やりたことがやれるシステム開発

――システム開発会社も上位を独占していますが、社員の多くがもともと専門職および、そのスキルを持っていることと関係があるでしょうか。

広報担当者 システム開発会社は、プロジェクト型の業務を中心とする企業ですから、希望する分野のプロジェクトに関わることができます。

そのため、自分が目指すスキルや専門性を深め、キャリアプランに合致した成長が可能になるようです。転職後に「やりたいことができる会社だった」ことが評価をあげたポイントと思われます。

サーバーワークス「手を上げて自ら色々と提案し動くことを認めてくれるので、やる気のある人は働きがいを感じるでしょう」(エンジニア)

シンプレクス「若手でも手を挙げれば、非常に大きな裁量が渡される。1年目でプロジェクトマネジャーをやることもありえる。やる気があれば、どんどん仕事を任せられ、成果を出せばどんどん昇進できる。上の職級の人と1対1の面談は毎月数回設けられ、キャリアについてはその場で相談できる。基本やりたいことをやらせてくれる」(ITコンサルタント)

フューチャー「手を上げた人に任せる文化がある。年に2回の上長との面談を通して、どんな技術や案件フェーズ、業界に携わりたいのか希望を伝えることができる。その希望に極力沿った仕事ができるように現プロジェクト以外も含めて取り計らってくれる」(シニアコンサルタント)

M&A(企業買収・合併)は、経営者の人生に関わる喜び

――ところで、コンサル会社に分類されていますが、上位10社中、M&A(企業買収・合併)の会社が2社ランクインしていることが目を引きました。日本M&AセンターとM&Aキャピタルパートナーズです。どういう点が転職者に評価されたのでしょうか。

担当者 両社のクチコミからは、企業の合併・買収や事業継承案件を扱うため、経営者と対峙する機会が多くて鍛えられる環境であることが成長実感や働きがいにつながっていることが共通点として見られました。

また、日本の多くの企業で経営者の高齢化に伴う後継者問題が深刻化するなか、今後のM&A市場の拡大を見込み、今後のキャリアの広がりを評価する声も寄せられています。

日本M&Aセンター「経営者と密接に関わることができ、その人間の人生に影響を与えられるという意味では非常にやりがいがある」(営業)

M&Aキャピタルパートナーズ「オーナー様に真摯に向き合うことができる環境と、その結果として非常に感謝される点はよかった。今でも成約したオーナー様とは懇意にしていただけることがあり、かけがえのない経験であった」(営業)

日本M&Aセンター「今後、事業承継型M&A以外にも成長戦略型M&Aが増えることは必至であり、そこに対して我々が最も影響力があるのは認知されているところだと思う。当社で一定の成績を出せばキャリアは無限大」(コンサルタント)

M&Aキャピタルパートナーズ「今後も事業承継ニーズを抱える中小企業は増加する見込みなので、日本経済のために仕事をしていると言っても過言ではないくらい社会的な意義のある仕事だと思っている」(コンサルタント)

多くのNPOを支援するユニークな会社の魅力は?

――なるほど。ところでコンサル会社やシステム開発会社が席巻するなかで、11位のBox Japanがユニークな会社です。米カルフォルニアに本社があり、女性や性的マイノリティー支援など多くのNPOにクラウドサービスを提供しています。転職者に高い評価を得ている理由は何でしょうか。

担当者 調査はあくまで、「20代成長環境」と「人事評価の適正感」の2つの指標をもとに集計したもので、転職者のクチコミを見た限りでは、Box Japanの社会貢献活動との関連を読み取ることはできませんでした。教育機会が豊富にあり、社員の成長をサポートする環境が充実している点でした。

「自分を成長させる機会やツールは提供されており、マネージャーによって度合いは違うもののサポートしてくれます。ただし、そのための時間などは自分で能動的に確保する必要があると感じます」(カスタマーサクセス)

週に一度営業向けの研修が実施され、ジャンルレスで行われる研修も用意されている。ナレッジは共有する社風が根付いており、意識の高い人にはスキルを磨くチャンスは用意されている」(営業)

――今回調査で特に強調したいことはありますか。

担当者 ランクインした企業は、各社さまざまな評価制度を導入しているなか、その評価方法に納得しているかどうかが満足度につながっている点が印象的でした。評価制度の実際の運用は、求人情報や面談だけでは「実際のところどうなのか?」は分かりづらいかと思います。

そもそも求人情報で成長環境を強調する企業が多く、そちらにばかり目を向けがちです。一方、「その成長や成果がどのように評価されるか」までをしっかり確認することはミスマッチを減らすことにもつながるのではないでしょうか。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)

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