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国学院大、大学駅伝3冠のポイントは箱根の「山に尽きる」…元早稲田大監督・渡辺康幸さん

読売新聞 / 2024年12月29日 12時31分

大学3大駅伝の優勝校(1989年度以降)

 来年1月2、3日に行われる第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)で、国学院大が出雲全日本大学選抜駅伝、全日本大学駅伝に続く3冠を目指す。駅伝シーズンを通して主役の座を守り続けるか、ライバル校が史上6校目の偉業阻止を果たすか、注目が集まる。(西口大地、井上敬雄)

箱根初制覇で3冠なら史上初

 箱根、全日本、出雲の3大会がそろってから36シーズン目。2冠は今季の国学院大を含めると延べ21チームに上るが、3冠はいずれも達成以前に箱根の優勝経験があった5校しか遂げていない。初優勝を狙う国学院大は、前例のない挑戦となる。

 現行の出雲6区間45・1キロ、全日本8区間106・8キロに対して、箱根は10区間217・1キロで2日間の長丁場。距離への対応や選手層の厚さなど、勝ち抜くための壁は高い。

 2010年度に早大を率いて3冠に導いた渡辺康幸・住友電工監督は「スピード、強さ、情熱がそろい、箱根に向けて体調不良者を出さず、プレッシャーと向き合うタフさが求められる」と難しさを語る。

「山の大東」が初めて達成

 初の達成は1990年度の大東大にさかのぼる。5区の奈良修と6区の島崎貴之がそろって「山の大東」復活がうたわれ、3冠と箱根2連覇の原動力になった。

 2000年度の順大は2区の岩水嘉孝、4区の野口英盛という後に実業団指導者として活躍する2人が好走。駒大とのアンカー勝負で逆転優勝を果たした。

 10年度の早大は大迫傑の1区区間賞で勢いに乗った。5区で東洋大の柏原竜二に抜かれたが、6区で首位を奪回。猛追する東洋大を21秒差で振り切った。これは1、2位の最小タイム差として記録に残る。渡辺さんは「山登りは貧乏くじという雰囲気の中、自己犠牲的に4年生の猪俣(英希)が5区に手を挙げ、持ちこたえた。最上級生とチームワークの力だった」と振り返る。

10年周期から6年周期に

 ここまでは10年周期で達成校が登場したが、以降は6年周期に。16年度の青学大は3区秋山雄飛でトップに立ち、最終的には2位に7分以上の差をつける独走。往路、復路とも制する完全優勝で総合3連覇を飾り、黄金期を印象づけた。

 22年度には駒大が悲願を果たす。王手をかけた1998年度、2013年度は2位だったが、4区鈴木芽吹の力走で主導権を握り、総監督へ退く大八木弘明監督の花道を飾ってみせた。

 5校目の達成が出てからわずか2年。渡辺さんは今回の国学院大を「復路の走力も、箱根にめっぽう強い青学大、バランスのいい駒大と遜色ない戦力がある」と評価する。その上で「ポイントは(前回5、6区とも2桁順位と苦戦した)山に尽きる。特殊区間さえしのげばチャンスはあり、想定以上に走れれば3冠に近づく。逆にそこで主導権を握られれば難しい」と話す。

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