双子がともにゴール、東京ヴェルディが全日本Ｕ―１２で１７年ぶり優勝…弟は得点王

４３分、勝ち越しゴールを決めて喜ぶ東京ヴェルディの間璃月（左端）（２９日）＝岩佐譲撮影

　サッカー・全日本Ｕ―１２（１２歳以下）選手権最終日（２９日・鹿児島白波スタジアム）――決勝が行われ、東京ヴェルディ（東京）がバディーＳＣ（神奈川）を３―２で下し、前身の読売ＳＣ、ヴェルディ時代を含め１７年ぶり４度目の優勝を果たした。東京ヴェルディは延長戦で間が決勝ゴールを挙げ、粘る相手を振り切った。

　後半開始早々に先制を許した東京ヴェルディは、ここから目覚めた。今大会得点王に輝いた山本崇翔と、双子の兄・大翔を中心に攻撃の圧力を強める。兄がＰＫを決め、弟のシュートで一気に逆転した。

　勝利を目前に追いつかれたものの、流れは渡さなかった。延長戦に入って３分、山本崇が相手陣に鋭く攻め込み、折り返して絶妙のパス。間は素早くターンしてゴールネットを揺らした。

　アシストを選んだエースは「間がいいところにいたのが分かった」と言い、間は「ＧＫの位置を見て左足で蹴った」と振り返った。厳しい局面での瞬時の対応に、松尾監督は「冷静にプレーしてくれた」とたたえた。

　基本的な技術と判断力――。伝統チームの持ち味を発揮して頂点に立った選手たちからは「将来はＪ１で優勝し、世界の舞台でもプレーしたい」との声も。次代を担う逸材たちが大きな自信を得た。（松元芳人）

◇表彰チームと選手◇

　▽フェアプレー賞　バディーＳＣ

　▽努力賞　バディーＳＣ

　▽特別賞　ヴィッセル神戸（兵庫）

　▽モスト・インプレッシブ・チーム賞　バディーＳＣ

　▽得点王　山本崇翔（東京ヴェルディ）＝１２得点

　▽ゴールデングローブ＆ブーツ賞　岸野太祐（バディーＳＣ）