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箱根路連覇狙う青山学院大・原晋監督「思い通りのオーダー組めた」…大会新記録への挑戦にも意欲

読売新聞 / 2024年12月30日 11時37分

連覇を目指す青学大の控えに入った太田蒼生

 第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)の区間エントリーが29日行われ、出場する21チームが10区間に選手を配置した。出雲全日本大学選抜駅伝、全日本大学駅伝に続く3冠がかかる国学院大は平林清澄(4年)、2年ぶりの王座奪還を目指す駒大は篠原倖太朗(同)を2区に据えた。連覇を狙う青学大は往路に主力を投入する見通しで序盤から激戦が予想される。来年1月2、3日のレース当日に選手変更も可能で、各チームの駆け引きにも注目が集まる。(井上敬雄)

国学院大、青木瑠郁や辻原輝ら温存

 国学院大は、エース平林に続く3区に主力の山本歩夢(4年)を置いた。前回はいずれも区間2桁順位と苦戦した5区に高山豪起、6区に嘉数かかず純平と、全日本で好走した3年生コンビを配した。

 一方、日本学生ハーフマラソン覇者の青木瑠郁るい(3年)、辻原ひかる(2年)ら、全日本優勝メンバー4人は補欠に温存。かねて前田康弘監督は「復路勝負に持ち込みたい」と語っており、実力者をどこへ投入するかが注目される。

青山学院大、10時間40分切り目指す

 青学大の原晋監督は「調整も順調で、思い通りのオーダーが組めた。前半から積極的に攻めて10時間40分切りを目指す」と、往路から突き放す展開を描く。

 エース鶴川正也(4年)は3区。補欠に回った黒田朝日(3年)は区間賞を獲得した前回に続く2区、前回3区区間賞の太田蒼生あおい(4年)は4区投入が見込まれる。5、6区はともに前回区間2位と好走した若林宏樹(同)、野村昭夢(同)を置いて盤石だ。

駒沢大、4区にルーキー桑田駿介

 出雲、全日本で連続2位の駒大は、1区に上尾シティハーフマラソンで好走した帰山侑大(3年)、4区にルーキー桑田駿介を配し、山下りの6区には前々回区間賞の伊藤蒼唯あおい(3年)を据えた。

 全日本8区区間賞で、前々回5区4位と山登りの実績もある山川拓馬(同)は控えに回った。故障で実戦から離れている前回3区2位のスピードランナー佐藤圭汰(同)も補欠に置いており、勝負の一手をどう打ってくるか。

城西大、斎藤将也は5区濃厚

 出雲、全日本とも4位の創価大は、控えに入れたスティーブン・ムチーニ(2年)とエース吉田響(4年)の往路への投入で、主導権を握る構想を描く。前回3位の城西大はビクター・キムタイ(3年)が2区。2大会連続で2区を走った斎藤将也(同)は補欠で、5区での出場が濃厚だ。

 前回7位の早大は山口智規(3年)が2区、工藤慎作(2年)が5区とそれぞれ前回好走した区間を担い、3強を狙う。前回4位の東洋大は1区に今季復活した石田洸介(4年)、2区にエース梅崎蓮(同)を登録した。

 予選会通過組では、中大が1万メートル27分台の溜池一太(3年)と本間颯(2年)を2、3区に並べ、エース吉居駿恭しゅんすけ(3年)を控えに回した。

創価大・榎木和貴監督「吉田響、ムチーニを補欠にしたが、コンディションに問題はない。2区と5区は変更する。吉田響以外で山を登れる選手もいる」

城西大・櫛部静二監督「順調にきている。ビクター(キムタイ)の調子がすごくいいので、1区で少々遅れても挽回できる。往路は面白い展開になると思う」

早大・花田勝彦監督「(2、5区の2人は)非常に状態がいい。4区までうまくつないで上位争いに加わりたい」

東洋大・酒井俊幸監督「近年の駅伝は、わずかな判断ミスでも順位ががらりと変わる。(2区梅崎ら)経験者を軸に、調子のいい選手をしっかり使いたい」

◆当日の選手変更 箱根駅伝では往路、復路とも当日朝にメンバー変更ができる。1日4人まで、2日間で計6人が上限。正選手と補欠の交代のみが可能で、既に区間配置された正選手同士の入れ替えはできない。選手の状態を直前まで見極めたり、他校の出方を見て戦略を練り直したりするため、あえて主力を補欠に温存するチームも多い。

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