チェジュ航空機事故、韓国メディア「『丘』がなければ被害少なかった可能性」…当局はレコーダー分析へ
読売新聞 / 2024年12月30日 22時51分
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鳥が航空機とぶつかる「バードストライク」により、機体に何らかの異常が発生したことを示すものだ。
国土交通省は30日、旅客機のブラックボックスを分析機関に送った。速度や高度といった飛行データを記録した「フライトレコーダー」と、操縦室内の音声を記録する「ボイスレコーダー」を分析して事故直前の状況を確認する。韓国メディアはフライトレコーダーの外側が損壊しており、分析に時間がかかる可能性があると伝えている。
韓国メディアはこの日、滑走路近くにある航空機を誘導する「計器着陸装置」の構造を問題視する専門家の見解を相次いで報道した。計器着陸装置は滑走路から約200メートル離れた場所にあり、数メートルの土とコンクリートでできた盛り土のような構造物に支えられていた。胴体着陸した旅客機は盛り土に衝突して大破、炎上しており、中央日報は「コンクリート製の『丘』がなければ被害は少なかった可能性がある」という専門家の見方を伝えている。
韓国政府は事故機と同型のボーイング737―800型機を運航するチェジュ航空やジンエアーなど韓国6社の全101機に対し、安全性を確認するための特別点検を1月3日にかけて行うと発表した。
聯合ニュースによると、30日午前7時頃、金浦空港を離陸した同型機(乗客161人)が、離着陸時に使う車輪の異常を示す信号が出たため、同空港に引き返した。異常信号の受信後、車輪が出ることを確認した。
務安国際空港で着陸に失敗したチェジュ航空機は、着陸時に車輪が出ずに胴体着陸を行っていた。
ボーイングや米連邦航空局も調査
【ワシントン=冨山優介】米国家運輸安全委員会(NTSB)は29日、韓国当局による事故調査を支援するチームを設置するとX(旧ツイッター)への投稿で明らかにした。事故機の製造元である米航空機大手ボーイングと、米連邦航空局(FAA)もチームに加わる。
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「鳥の活動活発なことを知らないのか」
「母になぜ温かい言葉をかけてあげられなかったのか。父のことを思いやってあげられなかったのか。旅行前に連絡一つしなかった。謝りたい」。両親が犠牲になったソウルに住む男性(44)は、読売新聞の取材に対して涙ながらに語った。
鳥との衝突が事故原因として浮上したことについて長男は「空港近くで鳥の活動が活発なことを航空会社は知らないのか。自然が起こした事故ではなく、人災だ」と語気を強めた。
空港近くには30日、合同焼香所が設けられ、知人や市民らが次々と訪れ、犠牲者の
友達10人と訪れた、空港近くの南部・
同市内に住む50歳代の男性は後輩男性(46)が旅客機に搭乗していた。最近、タイのパタヤに韓国料理屋を開いたばかりで頻繁に両国を行き来していたという。「一日も早く故郷の街に連れてきてほしい」と言葉少なだった。
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