山梨学院大・大崎悟史監督「箱根路はあくまで通過点」…一度は燃え尽きた経験、指導に生かす
読売新聞 / 2024年12月31日 14時1分
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)が来年1月2、3日に行われるのを前に、主な出場校の監督に箱根路への思いを聞いた。今回は山梨学院大・大崎悟史監督(48)。
選手目線も大切に
2016年にコーチとして母校に戻り、9年目になりました。最初は「やってやるぞ」という気持ちが強く、すぐに優勝を争うところに行きたいと考えていたが、甘くはなかった。私が学生の頃と比べて箱根を目指す大学のレベルや熱量が大きく高まり、出場するのも簡単ではない。壁にぶち当たったと感じました。
2月に監督となってからは「自分が選手だったら、こうやりたい」という目線を大事にしています。練習メニューをガチガチに固めるのではなく、自由な部分を与えることで、選手が自ら強くなろうと必要な方法を考える雰囲気になりつつあるのがうれしいです。
私自身、箱根では一度燃え尽き、NTTで普通に働くつもりでした。だからこそ選手にはあくまで箱根を通過点とし、社会人になっても陸上を楽しむ心を持ち続けてもらえるよう、練習をやり過ぎないことを心がけています。いつか優勝を味わいたい思いはありますが、まずは選手が目指す結果を達成し、喜んで箱根を終える姿が見たいですね。
おおさき・さとし 大阪府出身。箱根は2度の10区で区間1、2位。NTT西日本でフルタイムで働きながらマラソンで成長し、2006年アジア大会銅メダル、07年世界選手権6位。08年北京五輪は故障で欠場。
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