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復興半ばの奥能登に光、新年の祈りは「みんな平和に過ごせるように」…能登地震1年

読売新聞 / 2025年1月1日 10時31分

能登半島地震から1年、見附島の奥に光差す初日の出。「災害のない平和な1年になってほしい」と同級生と訪れた女性(19)は話す(1日午前7時50分、石川県珠洲市で)=大金史典撮影

 奥能登は1日、静かな正月を迎えた。石川県珠洲市の海岸では雲の切れ間から、初日の出が見られた。

 あの大地震から1年。県内では関連死も含め498人の命が奪われた。地震と豪雨の被害で県道は今も10路線で通行できず、約700戸で断水が続く。公費解体が終わった家屋は4割にとどまる。人口減少になりわいの再建――。取り組むべき課題は多い。

 能登の未来をどう描くのか。阪神大震災の教訓を伝える建築家の野崎隆一さんは、「新しいまちに住み続けるという決意は、話し合いに参加する中で生まれる」と語る。行政が住宅や集会所といった「器」を用意して終わりではなく、住民が意見を出し合い、納得しながら「器」を一緒につくることが重要になるという。

 珠洲市の須須すず神社に家族4人で初詣に訪れた市内の男性(43)は、地震で自宅が被災した。「今年はみんな平和に過ごせるように、と祈った。近所の人も避難したままなので、にぎわいが少しでも戻るとうれしい」と話した。

 ふるさとの再生が本格的に始まる1年となる。

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