激しいシード権争い、予選会突破校に「厚い壁」…早大ОB武井隆次さんが解説
読売新聞 / 2025年1月3日 11時53分
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)は3日、復路が行われ、レースも終盤となりシード権争いも激しくなってきた。読売新聞オンラインでは、早稲田大学時代に4年連続区間賞を獲得し、総合優勝も経験した箱根路のレジェンド、武井隆次さん(53)のライブ解説でレースを詳報する。(デジタル編集部)
シード校の厚い壁
終盤になって、来年の大会に向けたシード権争いも激しい。やはり「シード校の厚い壁」がある印象だ。8区から9区につないだ戸塚中継所では、予選会突破校で10位以内を走っているのは中央大と日本体育大と順天堂大の3校。中央大は昨年の大会で選手の集団体調不良が影響してのシード落ちという事情もあり、それを勘案してみれば、予選会からの出場でシード権を取るのは大変なことだ。ボーダーライン付近のタイム差も詰まっており、11位以下の帝京大、東京国際大、立教大まではまだチャンスがありそうだ。
優勝争いを見れば、青山学院大と駒沢大の差は平塚中継所で1分40秒だったが、戸塚中継所でも1分56秒と縮まらなかった。残る最終盤の区間、優勝を狙うチームは万全の選手を配置しているが、長い区間なので何が起きるかはわからない。心理面でみた時に、優勝したことのない学校ならプレッシャーがかかるところだが、連覇を狙う青山学院大とあれば、その心配もなさそうだ。想定外のトラブルがない限りは、優位は動かない。
たけい・りゅうじ 1971年生まれ。東京・国学院久我山高で高校初の5000メートル13分台をマーク。早大時代は箱根駅伝で4年連続区間賞(1区、1区、7区、4区)、うち3度が区間新記録で、同期の花田勝彦、櫛部静二と並び「三羽がらす」と呼ばれた。卒業後はエスビー食品で2002年びわ湖毎日マラソンを2時間8分35秒で優勝。02年アジア大会男子マラソン銅メダル。引退後はエスビー食品のコーチ、監督を歴任。現在は「したまちアスリートクラブ」の監督として小、中学生を中心とした後進ランナーの指導にあたっている。
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