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猛スピードで歩道に車、「人々が空中へ投げ飛ばされた」…ジャズ聖地で15人死亡

読売新聞 / 2025年1月2日 19時28分

事件後、封鎖されたバーボン・ストリート(ニューオーリンズで)=阿部真司撮影

 【ニューオーリンズ(米ルイジアナ州)=阿部真司、ロサンゼルス=後藤香代】米南部ルイジアナ州ニューオーリンズで1日未明、猛スピードで歩道に突っ込んだピックアップトラックが、新年を祝うために集まっていた15人の命を奪った。若者らでにぎわっていた現場は一転、悲鳴に包まれた。

 惨事の現場となったニューオーリンズの旧市街「フレンチクオーター」の目抜き通り「バーボン・ストリート」は2日未明も規制線で封鎖され、警官らが警戒を続けていた。ジョージア州からニューオーリンズを訪れていたクライント・リードさん(34)は「いつもは多くの人でにぎわうが、誰もいなくなった。善良な人たちがお酒を飲んで楽しい時間を過ごしていただけなのに、あまりにもひどい」と語った。

 ニューオーリンズはジャズ発祥の地として知られ、植民地時代の面影が残るフレンチクオーターには、ライブハウスやレストランが連なる。ロイター通信によると、事件当時は現場付近を歩行者天国とするため、バリケードを設置する作業が行われていた。約400人の警官が配置されていたが、ピックアップトラックは警官や警察車両の間を縫うように走り、高速のまま歩道に突っ込んだという。

 AP通信は、現場に居合わせた目撃者の「人々が空中へ投げ飛ばされた」「逃げ惑う人たちで大混乱に陥った」といった生々しい声を伝えた。

 ニューオーリンズの事件から数時間後には、米西部ネバダ州ラスベガスで、爆発物が積まれた電気自動車(EV)大手テスラのピックアップトラック型EVが爆発する事件が発生した。

 当時、世界中から観光客が集まるカジノの街も新年の祝賀ムードに包まれていたが、街のランドマークの一つ「トランプ・インターナショナル・ホテル・ラスベガス」の玄関前で爆発が起きると、周辺は一時騒然となった。地元テレビ局は、ホテル宿泊客の避難の様子を報じ、「爆発音で目が覚めた。ホテル全体が揺れた」という困惑の声も伝えた。

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