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青山学院大、太田蒼生・若林宏樹の区間賞リレーで入りかけた「レッドゾーン」から山の逆転劇

読売新聞 / 2025年1月2日 21時46分

5区で中大・園木大斗(奥)を追い抜いた青学大・若林宏樹(2日)=武藤要撮影

 2日の箱根駅伝往路は、青学大が2年連続で制した。3区終了時では3位だったが、4区太田(4年)と5区若林(同)が連続区間賞で、一つずつ順位を上げて逆転勝ち。若林は区間新記録を樹立した。

「駅伝男」が力を発揮、必勝パターンへ

 青学大の4区太田(4年)は「3区までの流れを変える」と誓って走り出した。首位を走る中大とは2分24秒差の3位。原晋監督が「レッドゾーンに入りかけた」と振り返るほどの危機に、一層気合が入った。

 13キロで創価大を捉えると、見向きもせずに前へ。「1番美しい景色を見るために1年間走る」と、とりわけ箱根で力を発揮する「駅伝男」。区間賞の走りで首位との差を45秒に縮め、中継所で倒れ込んだ。

 流れを変える太田の激走に、続く若林(同)も応えた。9・5キロで中大を抜くと、その後もピッチを緩めない。抱えた両手をグルグル揺するように山を越えると、従来の記録を3秒更新する区間新。前回に続く往路優勝のテープを切った。

 1区10位と出遅れ、2区黒田(3年)が7人を抜いたが、新エース鶴川(4年)は3区4位で首位から離された。それでも若林が「チームとしてハーフマラソンを継続的に1年間練習し、箱根に照準を合わせてきている」と胸を張るように、多少の誤算は帳消しにできるだけの総合力がある。直前に感染症が相次いだ前回の反省から、寮の衛生管理も徹底。大一番で最も大事な、ベストオーダーで臨めたことも勝因の一つだ。

 「就任して最高の戦力。勝って当然だが、強いチームが確実に勝てたことがうれしい」と原監督。過去10回で総合優勝7度。そのうち6回は、往路1位からの逃げ切りで達成した。

 必勝パターンに持ち込んだ指揮官は「(6区で)後続を30秒以上引き離し、ピクニックランで帰ってきたい」。第101回大会制覇へ、自信は揺るがない。(井上敬雄)

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