韓国の尹大統領、きょうにも逮捕と現地メディア…身柄拘束で警護庁と衝突の恐れも

２日、逮捕状執行を防ぐためソウルの大統領公邸前で座り込みをし、警察に連行される尹氏擁護派の市民（中央）＝小池和樹撮影

　【ソウル＝仲川高志】韓国の尹錫悦（ユンソンニョル）大統領による戒厳令宣布を巡り、複数の韓国メディアは２日夜、高位公職者犯罪捜査庁（公捜庁）が３日にも尹氏を内乱容疑で逮捕する見通しだと報じた。

　東亜日報（電子版）は、「公捜庁が３日午前、尹氏に対する逮捕状を執行する」と報道した。公捜庁所属の検察官ら約５０人態勢で臨み、合同捜査本部を構成する警察も機動隊を動員するという。また、韓国の毎日新聞（同）も、公捜庁が３日午前７時頃、捜査員を送り込み、逮捕状を執行すると伝えた。

　韓国の現職大統領が逮捕されれば憲政史上初めてとなる。

　尹氏は昨年１２月１４日に国会で弾劾（だんがい）訴追案が可決されたため、職務停止中だが、大統領として現在も大統領警護庁から警護を受ける。公捜庁が尹氏の身柄を無理に押さえようとすれば警護庁と衝突する恐れもあり、混乱は必至とみられる。