日本製鉄によるＵＳスチール買収阻止、バイデン大統領が決定…米紙報道

ＵＳスチールの工場（昨年４月、ペンシルベニア州ピッツバーグ郊外で）

　【ワシントン＝田中宏幸】米紙ワシントン・ポストは２日、バイデン米大統領が、日本製鉄による米鉄鋼大手ＵＳスチールの買収を阻止することを決定したと報じた。早ければ３日にもホワイトハウスが発表するとしている。事情に詳しい関係者の話として伝えた。

　買収計画は、対米外国投資委員会（ＣＦＩＵＳ）が安全保障上の観点から審査していた。審査期限とされていた昨年１２月２３日までに安全保障上のリスクを巡って合意に至らなかったとして、ＣＦＩＵＳがバイデン氏に最終判断を委ねていた。

　ＵＳスチールを巡っては、日本製鉄が２０２３年１２月に買収計画を発表したが、直後に全米鉄鋼労働組合（ＵＳＷ）が反対を表明。大統領選の期間中、バイデン氏、トランプ次期大統領が共に買収に反対する姿勢を表明していた。