ニューオーリンズの容疑者、２時間前に交差点に爆発装置仕掛けたか…ラスベガスの容疑者は爆発直前に自身の頭撃ち抜く

　【ニューオーリンズ（米ルイジアナ州）＝阿部真司、ロサンゼルス＝後藤香代】米ルイジアナ州ニューオーリンズで新年を祝う群衆に車が突っ込んだテロ事件について、米連邦捜査局（ＦＢＩ）は２日、テキサス州在住の米国人で退役軍人のシャムスディン・ジャバール容疑者（４２）による単独犯と断定した。

　１日未明に発生した事件による死者数は、当初発表の１５人から１４人に訂正された。負傷者は少なくとも３５人に上る。

　ＦＢＩ幹部は２日の記者会見で「現時点で共犯者はいないと確信している」と述べた。事件後、現場近くの交差点で二つの即席爆発装置が発見され、監視カメラの映像から、ジャバール容疑者が事件の約２時間前に一人で装置を設置したとの見方が強まった。車からはイスラム過激派組織「イスラム国」の旗が見つかっており、事件直前に「イスラム国」への支持を表明する動画をＳＮＳに投稿していた。

　一方、１日にネバダ州ラスベガスで発生した電気自動車（ＥＶ）大手テスラの「サイバートラック」の爆発事件に関し、ラスベガス市警は２日、車内で死亡した運転手について、コロラド州在住の現役軍人、マシュー・リベルスバーガー容疑者（３７）とみられると発表した。遺体の損傷が激しく、警察はＤＮＡ鑑定で身元を確認する。

　市警によると、リベルスバーガー容疑者とみられる人物は爆発直前、銃で自身の頭を撃ち抜いていた。市警幹部は「自爆テロ」との見方を示す一方、「現時点で、この人物とテロ組織を結びつける情報はない」と述べた。