マイクロソフト、生成ＡＩ開発・運用の基盤施設に１２・６兆円の巨額投資へ…半分以上は米国内か

マイクロソフト＝ロイター

　【ニューヨーク＝小林泰裕】米ＩＴ大手マイクロソフト（ＭＳ）は３日、２０２５会計年度（２４年７月～２５年６月）に、ＡＩ（人工知能）向けデータセンターの建設に約８００億ドル（約１２・６兆円）を投じる方針を発表した。データセンターは生成ＡＩの開発や運用の基盤となる施設で、巨額投資によって急増する需要に対応する狙いがある。

　発表によると、投資額の半分以上は米国内に割り当てられる見通し。ＭＳは２４会計年度（２３年７月～２４年６月）に、データセンターなどの設備投資に５５７億ドルを投じた。今回の投資が実現すれば、２４会計年度から４０％以上の増額となる。

　ＭＳは対話型ＡＩサービス「チャットＧＰＴ」を開発した米オープンＡＩに１００億ドル超を投資しており、自社のクラウドサービスを通じてオープンＡＩの生成ＡＩ技術を提供している。

　巨大ＩＴ各社は競ってデータセンターなどへの投資を急増させているが、ＡＩ関連の売上高が期待ほど伸びず、過剰投資となって経営を圧迫するとの懸念も指摘されている。