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日インドネシア、護衛艦「輸出」への議論再開で合意…防衛相会談

読売新聞 / 2025年1月7日 19時14分

日インドネシア防衛相会談で安全保障協力の重要性を強調する中谷防衛相(7日、ジャカルタで)=栗山紘尚撮影

 【ジャカルタ=栗山紘尚、作田総輝】中谷防衛相は7日、インドネシアの首都ジャカルタで、シャフリ・シャムスディン国防相と会談し、海洋安全保障に関する防衛当局間の協議枠組みを創設し、護衛艦の事実上の輸出に向けた議論を再開することで合意した。

 強引な現状変更を試みる中国をけん制するため、新興・途上国「グローバル・サウス」の大国であるインドネシアとの安保関係を強化したい考えだ。

 会談は約1時間30分行われ、中谷氏は冒頭、「(インドネシアが)海軍の近代化を進め、海洋抑止力を高めることは地域全体の平和と安定、繁栄に寄与する」と強調した。シャフリ氏は「安全保障に関する戦略的協力の強化などについて話し合いたい」と述べた。

 インドネシアは、南シナ海で中国の海洋進出を警戒し、海上自衛隊の護衛艦などの導入に高い関心を示してきた。日本は防衛装備移転3原則の運用指針で、護衛艦をそのまま輸出できないことから、共同開発の形で移転することを目指してきたが、ジョコ前政権下では協議が進まなかった。

 中谷氏は会談後、インドネシアへの防衛装備品の移転について、「具体的な協力の可能性について議論していくことになる」と記者団に説明した。

 会談で、両氏は自衛隊とインドネシア軍の連携強化や、若手人材の交流活発化などでも一致した。中谷氏は中国や北朝鮮を念頭に、日本周辺での軍事活動の状況について「重大な懸念」を表明した。

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