成田空港、年間発着回数上限を30万回から34万回に引き上げへ…インバウンド需要に対応
読売新聞 / 2025年1月8日 19時0分
成田空港の年間発着回数の上限を巡り、成田国際空港会社(NAA)が現状の30万回から34万回に引き上げる方向で調整している。インバウンド(訪日外国人)による航空需要の伸びに対応するためだ。昨年の秋頃から県や周辺自治体への説明を始めており、今年10月末の冬ダイヤからの実施を目指す。NAAへの取材でわかった。
NAAによると、成田空港の運用は、2010年10月に県と国土交通省、空港周辺9市町、NAAによる4者協議会で合意した「年間30万回の発着」を基準にしている。一方、18年の4者協議会では、新滑走路の整備などを見据え、「30万回から50万回への発着回数の拡大」に合意している。
このためNAAは、地元の理解を得ながら丁寧に対応することを前提に、34万回への引き上げを目指すことも可能だと判断した。34万回は、現状の滑走路2本で対応できる上限だ。
インバウンドの増加やコロナ禍後の航空需要の回復で、来年には年間発着回数が30万回を超える可能性がある。このため、NAAは昨秋から、発着回数を増やす理由や騒音対策について、県や周辺自治体、地元住民への説明を始めた。
騒音対策は「50万回」を前提に進めており、34万回への引き上げにも対応可能だとしている。航空機が発着する運用時間にも変更はなく、午前6時から翌日の午前0時までだという。
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