皇位継承巡る与野党協議、月内に再開へ…女性皇族の夫・子の扱いなど各党隔たり
読売新聞 / 2025年1月8日 6時30分
衆参両院は、安定的な皇位継承に関する与野党協議を24日の通常国会召集後、月内に再開する方向で調整に入った。夏の参院選までに一定の結論を得ることを目指す。女性皇族や旧宮家の男系男子の扱いを巡り、各党の主張の隔たりを埋められるかどうかが焦点だ。
保守派に懸念
衆参両院の正副議長は昨年5月、各党・会派による与野党協議を開始し、9月に中間報告をまとめた。衆院の玄葉光一郎副議長は12月のラジオ番組で、「(皇族が減少する)皇室の状況に
与野党は皇族数の確保策として、〈1〉女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持〈2〉旧宮家の男系男子が養子として皇族に復帰――の2案を軸に議論してきた。
中間報告では、〈1〉について「おおむね共通認識が得られた」とする一方、女性皇族の夫と子どもの身分に関し、各党で意見の相違が残った。〈2〉では賛否が分かれ、議論継続を確認するにとどまった。
衆参両院は今後、各党・会派の代表者を集めた全体会議を通じ、意見集約を進める考えだが、調整は難航する可能性もある。
女性皇族の身分保持に関しては、夫と子どもに皇族の身分を認めるべきではないとする自民党と、身分付与に前向きな立憲民主党で意見が割れている。
自民内では保守派を中心に身分付与について、母方のみが天皇の血を引く「女系天皇」につながりかねないとの懸念が根強い。衆院選で少数与党に転落した自民は、保守層の支持を失いかねない譲歩がさらに困難になったとの見方もある。
駆け引き活発化
旧宮家の皇族復帰を巡っても、積極的な自民と、旧宮家の当事者の意向確認が先決だとする立民の間で温度差がある。女性・女系天皇を容認すべきだとする共産党を含め、多様な意見をどこまで尊重し、「立法府の総意」をまとめるのかも難しい判断となりそうだ。
通常国会では来年度予算案を巡り、与野党の駆け引きが活発化するとみられ、「年収103万円の壁」や「教育無償化」などの協議テーマが目白押しだ。夏の政治決戦である参院選に向け、対立ムードも高まるとみられ、「女性皇族の身分保持で先行合意し、旧宮家の皇族復帰は継続協議とする『二段階』で協議を進めるなどの知恵が必要だ」(立民ベテラン)との声も出ている。
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