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宇宙の謎を解き明かす、ロマンも乗せ旅する「探査機」

読売新聞 / 2025年1月8日 17時30分

小惑星探査機「はやぶさ2」の実物大模型

 40年前の1985年1月8日、探査機「さきがけ」が打ち上げられました。地球に接近するハレー彗星の観測のためだったそうです。読売新聞朝刊の投書欄「気流」には探査機に関する投書がこれまで寄せられてきました。記者の心に刺さった投書を紹介する「ササる投書」、今回のテーマは「探査機」です。(※投稿者の年齢や職業などは掲載当時。紙面では実名で掲載)

孤独にひた走る「ボイジャー1号」応援

 21世紀に入って、宇宙に関する記事を多く目にするように感じる。国際宇宙ステーション、中国の有人宇宙飛行、そして日本の国産ロケットH2Aも成功を重ねている。確実に少しずつ、宇宙は私たち人類にとって近い存在になっていると思う。

 でもどうしても違和感を覚えることがある。それは、各国の宇宙開発が国威発揚だとか軍事目的だなどと言われていることである。こうした競争は、冷戦時代の名残のようにも思えるが、私には、小さくつまらないことのように思える。

 おりしも先日、米国の探査機ボイジャー1号があと10年足らずで太陽系を出て、銀河系探査が可能になるかもしれないという記事が出ていた。太陽系の外に何があるのか、宇宙とは何なのか、それが徐々に解明されるのかと興奮しながら記事を読んだ。

 宇宙は特定の国のものではないはずだ。このことをかみしめながら、米国というよりも、孤独に宇宙をひた走るボイジャー1号を応援したいと思う。(22歳・大学生=東京都、2003年11月12日掲載)

「はやぶさ」の帰還 日本の技術証明

 小惑星探査機「はやぶさ」が、7年に及ぶ宇宙旅行を終え、地球に帰ってきた。

通信が遮断され、行方不明になったニュースなどを耳にした時には、「税金の無駄遣いでは」と思ったものだ。

 しかし、はやぶさは月以外の天体に着陸し、帰還した人類初の探査機となった。これは快挙であり、まさに世界一といえる。日本の宇宙技術の高さが証明されたわけで、誇らしく思う。

 はやぶさの機体は燃え尽きたが、耐熱カプセルはオーストラリアに着地した。カプセルには小惑星の砂などが入っている可能性があり、解析結果が待ち遠しい。

 日本の財政は厳しい状況にあり、宇宙開発の今年度予算は減らされているが、政府にはぜひ後継機製造のための予算を確保してもらいたい。(61歳・主婦=東京都、2010年6月16日掲載)

「はやぶさ2」親子で夢中

 5歳の息子が近所のプラネタリウムで、小惑星探査機「はやぶさ2」の今回の活動を紹介する映像を見て、宇宙探査機に夢中になった。私も興味を持った。

 宇宙開発は、たとえば「月に行きたい」などという宇宙への夢に、挑戦し続けた人々の歴史だ。地球の問題も解決できないのになぜ宇宙へとの意見もあるが、得られた知見や技術は様々な分野で活用されている。

 はやぶさ2の活躍に目を輝かせた子供たちのために、宇宙開発技術を発展させていかなければならない。そう考えている。(37歳・会社員=東京都、2021年1月17日掲載)

担当記者から

 科学の粋が詰め込まれ、宇宙という孤独な空間を旅する探査機には期待と不安が入り交じっています。地球から遠く離れた探査機から伝えられる新発見が、人類にとって良いものであってほしいです。(田渕)

 「ササる投書」を随時掲載します。次回もお楽しみに!

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