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「遺骨を近くに」「仏壇に入らない」…手元供養へ遺骨を粉末化、関連サービス売り上げ1億円突破

読売新聞 / 2025年1月27日 19時41分

コンパクトに遺骨を収容できると人気の星粒の箱シリーズ(静岡市で)

 静岡市葵区の仏具店「法月」が、遺骨手元供養の事業に取り組んでいる。愛する家族やペットの遺骨を近くに置きたいというニーズに応え、遺骨を粉末化して狭いスペースでも収納可能にするサービスで、関連する事業の売り上げは、開始から5年足らずで1億円を突破し、順調に成長している。(貞広慎太朗)

 仏壇・仏具の製造を柱とする同社は2020年、遺骨手元供養の事業に乗り出した。顧客から「遺骨を近くに置いておきたいが、7寸サイズの骨箱だと仏壇に入らない」という声を多く聞き、悩みを解決したいと思ったという。

 遺骨を手元に置いておきたいという需要の背景には〈1〉距離的に離れたくない気持ち〈2〉墓が遠く、維持管理を含め負担が大きい〈3〉人間関係のもつれで墓に入れたくない――などの事情があるという。一方で、近年は家屋のスリム化に伴い、仏壇もコンパクト化され、従来の骨箱を収納するのが難しくなっているという。

 そこで同社は遺骨を粉末化することで、一般的な7寸サイズの骨箱と比較して4分の1~5分の1に抑えることを実現した。真空包装で長期保存も可能にした。コンパクトになった遺骨を収めるシリーズ「星粒の箱」は、ペット用としても人気という。

 24年10月には、静岡市駿河区の徳願寺境内に納骨堂「みもる」をオープンさせた。納骨室には、コンパクトな骨箱が並ぶ。従来の大きな骨箱だと、室内に収まる全体量が減ってしまうため客単価を上げるしかなかったが、大量収蔵が可能となり、比較的安価にサービスを提供している。

 法月寛文社長(43)は「コロナ禍で停滞しがちな期間を、新たなサービス事業の準備に割くことができた。散骨や墓じまい、納骨堂など、葬送のスタイルは変わり続けている。様々な選択肢を提示して、多様なニーズに応えていきたい」と話す。

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