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「失敗してもそれを糧に次へ」…月着陸船15日に打ち上げ、アイスペースCFOが意欲

読売新聞 / 2025年1月14日 13時35分

 【ケープカナベラル(米フロリダ州)=冨山優介】宇宙新興企業「アイスペース」(東京)の月着陸船が15日、米フロリダ州から打ち上げられ、5月末にも月に到着する。同社は2023年春にも着陸を試みたが失敗しており、再挑戦となる。現地で読売新聞の単独取材に応じた野崎順平・最高財務責任者(CFO)(44)は「失敗しても、それを糧に次へつなげられることを示したい」と語った。

 同社は、米財団が主催する月面探査車レースに参加する目的で、10年9月に設立された。日本チームの運営会社として誕生した同社の資金調達を担ったのが、17年に証券会社から転職した野崎さんだった。

 当時、探査車だけでなく、着陸船も開発することが決まり、多額の資金が必要になった。月面を舞台にした民間宇宙開発がほとんど注目されておらず、野崎さんは投資家に「月への宅配事業です」などとわかりやすい説明を心がけて、資金集めに奔走したという。

 23年の初挑戦時、着陸船は月上空まで到達したが、最後の着陸に失敗した。だが、社内が意気消沈することはなく、野崎さんは「次のミッションに向けた活力に満ちていた」と振り返る。着陸船「レジリエンス」の名称は、英語で「再起」「復活」という意味がある。

 船内には月の砂や石を採取する探査車のほか、空調設備工事大手の高砂熱学工業(東京)が開発した「水電解装置」を搭載。月の弱い重力下でも、水を電気分解して酸素や燃料となる水素を生成できるか実証する。

 野崎さんは「準備に最善を尽くした。顧客と投資家からの信頼に今度こそ応えたい」と話す。袴田武史・最高経営責任者(CEO)も「失敗を経験し、悔しい思いをしたからこそ、失敗に学び、もう一度挑戦することの大切さを伝えたい」とコメントした。

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