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11年ぶり企業倒産1万件超、円安や人件費の上昇が影響…「25年は金利上昇で厳しさ増す可能性」

読売新聞 / 2025年1月14日 21時33分

東京都心のビル群

 東京商工リサーチが14日発表した2024年の企業倒産件数は、前年比15%増の1万6件だった。3年連続で前年を上回り、13年(1万855件)以来、11年ぶりに1万件を超えた。円安で輸入材料のコスト負担がかさんだほか、人手不足や最低賃金引き上げなどで人件費が上昇し、幅広い分野で影響が出た。

 負債額1000万円以上の倒産を集計した。負債総額は2%減の2兆3435億円。負債額が1億円に満たない小規模倒産が15%増の7478件と全体の7割超を占めた。人手不足関連の倒産は1・8倍の289件で、調査を開始した13年以降で過去最多となった。

 業種別では、飲食店や美容院など「サービス業他」が13%増の3329件と最多で、「建設業」が14%増の1924件、「卸売業」が26%増の1214件と続いた。

 東京商工リサーチは「25年は金利が上昇する可能性があり、債務軽減や価格転嫁が困難な企業は厳しさが増す。物価高や人手不足が追い打ちとなり、倒産件数は24年を上回る可能性が高い」と分析している。

 コロナ禍の経済対策で導入された「ゼロゼロ融資」と呼ばれる実質無利子・無担保融資を受けた企業の倒産は11%減の567件で、初めて前年を下回った。ただ、借り換えによる一時的な資金繰り緩和の影響もあるとみられ、不透明な状況が続いている。

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