「くう洞は 家の周りに 隠れてる」…雪下ろしのノウハウはカルタで学ぶ、新潟のＮＰＯが製品化

新潟県長岡市に寄贈された「ユキカキカルタ」

　雪かきや雪下ろしの知識を遊びながら学べるカルタを新潟県長岡市のＮＰＯ法人「中越防災フロンティア」が製品化し、１４日、計５００セットを市に寄贈した。市内の小中学校に配布される予定。市内の道の駅などでの販売も予定している。

　「あ」から「ん」まで計４６枚の読み札は、「あつ着して　大汗かいて　カゼひいて」「くう洞は　家の周りに　隠れてる」「その先は　屋根か雪ぴか　確かめて」など五七五の形式で、安全で快適な作業につながる知識を紹介している。

　除雪中の事故を防ごうと２００７年に発足した市民団体「越後雪かき道場」が、「ユキカキカルタ」の名称で、冊子の「指南書」とともに考案した。

　同団体は、全国で１５２人が死亡した０６年の「平成１８年豪雪」を受け、長岡技術科学大の上村靖司教授（５９）らが発足させた。上村教授は同ＮＰＯ法人の副理事長も務める。

　カルタは２０００セット制作し、うち５００セットを小中学校やコミュニティーセンターなどに配布する。１４日、市役所で上村教授から受け取った磯田達伸市長は「子供たちにしっかり活用させたい」と述べた。残りは１セット９９０円（税込み）で、市内の道の駅や「やまこし復興交流館おらたる」などで販売する予定。

　上村教授は「様々なノウハウや注意をわかりやすい言葉で織り込んだ。ぜひ遊んでもらって、雪国の知恵や注意を学んでもらえれば」と話している。