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アイスペース月着陸船「レジリエンス」、打ち上げ…成功なら日本の民間企業として初

読売新聞 / 2025年1月15日 15時24分

 【ケネディ宇宙センター(米フロリダ州)=冨山優介】日本の宇宙新興企業アイスペース(東京)の月着陸船「レジリエンス」が15日午前1時10分(日本時間午後3時10分)頃、米フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられた。約1時間半後にロケットから分離し、その後、月へ向かう軌道に移る予定だ。5月末頃にも月へ到達し、着陸に挑む。成功すれば日本の民間企業として初の成果となる。

 同社は2023年4月にも別の月着陸船で着陸に挑んだが失敗しており、今回が2度目の挑戦となる。

 レジリエンスは着陸後、同社の探査車「テネシアス」を月面へ降ろす。テネシアスは、搭載したスコップで「レゴリス」と呼ばれる月の砂や石を採取する計画だ。

 同社は、採取したレゴリスの所有権を米航空宇宙局(NASA)に譲渡する契約を結んでいる。実現すれば、国内企業が宇宙資源の商取引を行う初の事例になるという。

 レジリエンスにはほかに、空調設備工事大手・高砂熱学工業(東京)が開発した月面用の水の電気分解装置なども搭載されている。

 今回、打ち上げに使われた米スペースXのファルコン9ロケットには、米宇宙新興企業ファイアフライ・エアロスペースが開発した月着陸船「ブルーゴースト」も相乗りした。民間の月着陸船が同時に打ち上げられるのは初めてだ。ブルーゴーストはレジリエンスとは異なる軌道で月へ向かい、3月前半の着陸を予定している。

 民間の月探査を巡っては、米宇宙企業インテュイティブ・マシンズの着陸船が昨年2月、初めて月面に降り立つことに成功した。

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