日銀の植田和男総裁、１月の決定会合で「利上げを行うかどうか議論し判断」…判断時期は言及せず

日銀の植田総裁（昨年１２月１９日）

　日本銀行の植田和男総裁は１５日、全国地方銀行協会の会合であいさつし、来週２３、２４日に開く１月の金融政策決定会合で「利上げを行うかどうか議論し、判断する」と述べた。氷見野良三副総裁も１４日の横浜市での講演で同様の発言をしており、２日連続で、１月の決定会合で利上げを判断する可能性に言及した。

　植田氏はあいさつで、経済・物価情勢が日銀の想定通りに推移すれば利上げを決める考えを改めて示した。利上げの判断材料と説明してきた賃上げの動向については、「年初の各界の方々の発言や、（今月９日の）支店長会議で聞いた全国の状況は、前向きの話が多かった」と評価した。

　一方、利上げの具体的な判断時期については言及しなかった。

　１月の決定会合直前の２０日には、米国でトランプ次期大統領が就任する。日銀はトランプ氏が発表する政策の内容や、国内外の市場の動向を見極めた上で利上げの是非を最終的に決める。