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民間で日本初の月面着陸に挑む「レジリエンス」、5月末到達へ…一度遠回りして月の周回軌道に

読売新聞 / 2025年1月15日 19時57分

アイスペースの月着陸船を搭載して打ち上げられるスペースXのロケット(15日、米フロリダ州のケネディ宇宙センターで)=冨山優介撮影

 【ケネディ宇宙センター(米フロリダ州)=冨山優介】日本の宇宙新興企業アイスペース(東京)の月着陸船「レジリエンス」が15日午前1時10分(日本時間午後3時10分)頃、米フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられた。レジリエンスは予定の軌道に投入され、5月末頃にも月に到達して日本の民間企業として初の着陸に挑む。

 同社は2023年4月にも月面着陸を試みたが、失敗した。民間の月着陸船の開発競争が世界で激化する中、2度目の挑戦となる同社にとっては正念場となる。

 月は地球から約38万キロ・メートル離れている。レジリエンスは1か月かけて地球を周回した後、月へ一度接近。月の重力で軌道を変え、地球から約110万キロ・メートル離れた「深宇宙」を経て、月の周回軌道に入る。到着まで4か月半かかるが、重力を利用することで燃料消費を抑える。

 着陸後は、レジリエンスに搭載した同社の月面探査車「テネシアス」などで、「レゴリス」と呼ばれる月の砂や石を採取する計画だ。同社は、採取したレゴリスの所有権を米航空宇宙局(NASA)に譲渡する契約を結んでいて、実現すれば国内企業が宇宙資源の商取引を行う初の事例になる。

 打ち上げ後、取材に応じた袴田武史・最高経営責任者(CEO)は「将来的には年に2~3回、(探査車などを)月へ輸送できるシステムを目指す」と話した。

 今回、打ち上げに使われた米スペースXのロケットには、米宇宙企業ファイアフライ・エアロスペースが開発した月着陸船も相乗りした。民間の月着陸船が同時に打ち上げられるのは初めてという。米国の着陸船はレジリエンスとは異なる軌道で月へ向かい、到着は3月前半を予定している。

 民間の月探査を巡っては、米宇宙企業インテュイティブ・マシンズの着陸船が昨年2月、初めて月面に降り立つことに成功した。

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