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タブレット使い初の学力調査、生徒は「考える時間長く」と実感…アクセス集中で動かなくなるトラブルも

読売新聞 / 2025年1月19日 15時24分

タブレット端末で英語のテストを受ける生徒たち

 鹿児島県教育委員会は公立小中学校の児童・生徒を対象にタブレット端末を使った独自の学力調査を始めた。ペーパーテストに代わって端末を使用するのは初めての取り組みで、県教委は通信トラブルなどの課題に対応しながらも、子ども一人ひとりに応じた学力の向上を期待している。(小林未南)

 「それではテストを始めてください」。16日午前、鹿児島市の天保山中1年1組で、英語のテストが始まった。リスニングもあり、教室のスピーカーから放送が流れると、生徒らは手元のタブレット画面を指でなぞりながら問題を解き進めた。

 今月14~24日に行われる学力調査は、県内の小学5年生と中学1、2年生の計約3万8000人が対象で、小学生は国語や算数など4教科、中学生は国語や英語、社会など5教科のテストを受ける。選択問題や並び替え問題のほか、記述式の問題もあり、記述式は文字を入力して答える。

 これまでのペーパーテストだと、問題用紙の管理や採点などで教員の負担が大きく、結果の通知はテストを受けてから1か月ほどかかり、学び直しの面で課題となっていた。

 端末を使うことで、記述以外の解答はコンピューターで自動採点され、今回の結果は県全体を含めて29日に分かる。また、データ化された解答結果を基に、子どもたちが間違えた問題の類題を復習することもできるという。

 テストを受けた中学1年生(13)は「小学生の頃から端末で学習しているのでスムーズに解けた。書く手間が省けて、一問あたりの考える時間が長くなった」と効果を実感していた。

40市町村で不具合発生

 ただ、この日のテストでは端末のトラブルも発生した。天保山中では英語のテスト中に一部の生徒の端末画面が固まり、動かなくなった。県教委によると、午前11時台にサーバーへのアクセスが集中し、テストを実施していた40市町村の学校で不具合が生じたという。

 県教委は、端末によるトラブルが生じた場合は再テストを受けることを認めている。天保山中では後日、英語の再テストを実施する予定という。

 県教委義務教育課の水島淳課長は「あらゆる不具合を想定し、安心して受けられるよう再発防止に努める。子どもたちが現代に必要な能力を身につけ、苦手科目の克服につなげてほしい」と話していた。

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