不凍液で親族連続殺人、起訴の夫婦を詐欺容疑で再逮捕へ…生命保険金２６００万円だまし取った疑い

警視庁

　自動車用不凍液に含まれる化学物質「エチレングリコール」を飲ませて親族４人を殺害した疑いで、東京都台東区の夫婦が逮捕された事件で、このうち３人の生命保険金計約２６００万円をだまし取ったとして、警視庁は１７日にも、元会社役員で無職の細谷健一（４３）、妻・志保（３８）の両被告（いずれも殺人罪で起訴）を詐欺容疑で再逮捕する方針を固めた。

　一家を巡っては、２０１８年１月に健一被告の母・八恵子さん（当時６８歳）、同４月に姉・美奈子さん（同４１歳）、同６月に父・勇さん（同７３歳）、２３年３月に次女・美輝（よしき）ちゃん（同４歳）が相次いで死亡した。

　捜査関係者によると、両被告は１８年１月以降、美輝ちゃんを除く３人が病死したと偽り、生命保険会社から計約２６００万円の保険金を健一被告の口座に振り込ませて詐取した疑いがある。健一被告は勇さんの死亡直前、親族で経営する皮革加工会社の社長に就任。自宅マンションや土地などを相続していた。警視庁が口座を捜査したところ、保険金詐欺の疑いが浮上したという。両被告は昨年２～１１月に４人に対する殺人容疑で逮捕され、美輝ちゃんを除く３人への殺人罪で起訴されていた。